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7月 29, 2021
admin

症例報告です。

18歳の右利きの男性が、先生とクラスメートを撃つと脅して短大を停学になった後、発作の可能性についてセカンドオピニオンを求めて母親に連れられてきました。 患者は早産で生まれ,grade 1の脳室周囲出血を有していた。 運動機能の発達は4か月遅れていたが,それ以外の発達は正常であった. 9歳のときに全身性強直間代性発作を起こし,その後,錯乱,手の自動運動,脚の引きつりを特徴とする複雑部分発作を呈した. これらの発作はカルバマゼピンで消失したが,2年後に中止した。 15歳のとき,患者は “舞台恐怖症 “を特徴とする定型的なエピソードを持つようになり,その後,暴言を吐き,手を様式化した銃として使って人や物を “撃つ “ようになった。 このエピソードの間、患者は他の人や物を物理的に叩くことはなかった。 本人は、発作後の混乱はなく、行動の変化を自覚していたが、行動の詳細については記憶喪失であった。 ゾニサミド、カルバマゼピン、トピラマートの試用に反応しなかった。 コプロラリアのエピソードで行われた外部脳波は正常と解釈され,トゥレット症候群(TS)の診断が下された。 精神科医は、強迫性障害と診断したが、精神病、不安障害、気分障害の証拠は見つからなかった。

Video-EEG monitoringは,覚醒状態で11回の発作を,睡眠中に3回の発作を捉えた。 すべての発作は定型的で,15秒から45秒の間持続した。 3回の発作は主治医と研修医の立会いのもと,15分以内に発生した。 この3回の発作の間,患者は簡単な命令に部分的に従い,話し言葉の理解を示した(Neurology® Webサイトwww.neurology.org のビデオ1)。また,2フィート離れたところにある脅威でない手を叩いた(ビデオ2)。

中断されない発作の間,患者は脅威を伴う攻撃的で不敬な言葉を話し,手を様式化した銃として使って動く人々を追跡し「撃つ」(ビデオ3)ことがあった。 また,外界の視覚・言語刺激に反応して行動を変化させるように見えた。 発作の後半には唇鳴らしの自動症が見られた。 発作の大部分において記憶喪失であったが,発作中に問診した人物を正確に識別することができた(ビデオ4). 脳波解析の結果、発作時に両前頭5〜6Hzの律動的な活動が認められた(図)。 Ictal SPECTでは、右外側と眼窩前頭皮質に過灌流の領域が認められた。 左内側前頭葉にも過灌流域が認められる。

図 直流脳波とictal SPECTの結果

(A) 発作時の電位差によるictal change on a condensed transverse montageの様子。 (B) Ictal SPECTでは右外側と眼窩前頭皮質、左内側前頭皮質に局所的な過灌流域を認めた。 Ictal SPECTはTechnitium-99を用い,interictal SPECTと重ね合わせ,MRIとコアをとった(SISCOM). それまでのカルバマゼピンの1日最高用量は600mgであった。 12ヵ月後のフォローアップでは発作はおきていない

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