Burkholderia cepacia Complex Bacteria:
SUMMARY
Burkholderia cepacia(旧Pseudomonas cepacia)はかつて単一細菌種と考えられていたが,近縁の24種の日和見病原細菌からなるBurkholderia cepacia complex(Bcc)に拡大した。 これらの細菌は、広く環境に分布し、並外れた代謝の多様性を持ち、3本の染色体を持つ複雑なゲノムを持ち、急速な変異と適応の能力が高いことが特徴である。 さらに、抗生物質や防腐剤に対する固有の耐性を持ち、栄養が制限された条件下でも生存し、ある種の抗菌剤を炭素源として、貧栄養の水環境中に存在する有機物を代謝する能力も持っている。 これらの特性から、Bcc菌は医薬品やパーソナルケア製品の水系汚染物質として恐れられ、非無菌製品の回収の原因ともなっている。 Bcc菌による汚染は、医療施設において多くの院内感染の原因となり、特に嚢胞性線維症や慢性肉芽腫性疾患の患者や免疫不全の人々にとって健康上の脅威となっている。 本総説では、潜在的な公衆衛生問題としてのBcc菌の役割、医薬品の汚染物質として、特に殺生物剤の存在下で成功するメカニズム、検出における困難さ、これらの不快な微生物による汚染を制御するために製造工程で適用する予防措置について述べる。 また、様々な種類の医薬品の汚染による、異なる臨床環境でのBcc関連のアウトブレイクを要約している。