ACETATE – T for Textile
2 アセテート繊維の特徴
アセテート繊維はジアセテート繊維とトリアセテート繊維に分類されます。 ジアセテート(一般にアセテートと呼ばれる)は、水酸基の74%以上92%以下がアセチル化(エステル化度2.22以上2.76以下)されたセルロースアセテート繊維と定義されています。 トリアセテートは、水酸基が92%以上アセチル化されたセルロースアシレート繊維(エステル化度2.76以上3.00未満)と定義されます。
- 高品質な素材
- 強いプリーツ耐久性(トリアセテート)
- 毛玉の心配なし
- 比較的高温域で安全にアイロンがけできる
- 汚れにくく、汚れが落ちやすい
これらの特徴はアセテート繊維の特性から生まれたものです。 アセテート繊維の特性を他の主要繊維の特性と比較してまとめると、次のようになる(表1)。 アセテート繊維は高純度パルプを原料としているため、自然でやさしい肌触りであることがわかる。 また、各糸の繊維断面はランダムで多面的であり、低屈折率であることがわかる。 これらの特性から、シルクのような上品な光沢とクリアな発色が得られます。 また、アセテート繊維はポリエステルや綿に比べてヤング率が低いため、しなやかなドレープ性が得られます。 さらに、適度な公定水分率(3〜7%)と多面体断面が毛細管現象による拡散効果を生み出します。 そのため、理想的な吸水・速乾性が得られます。 また、アセテート繊維はレーヨンなどに比べて水膨張が少ないため、寸法安定性、プリーツ耐久性にも優れています。 しかし、ポリエステルなど十分な強度を持つ他の繊維と組み合わせることで、アセテート繊維を実用化できるようになったのです。 ポリエステル繊維は斑点状の外観と弾力性を持っているので、アセテート繊維の風合いにプラスすることができる。 2つの繊維を組み合わせることで、肌触りの良いニットや織物を作ることができるのです。