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5月 30, 2021
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編集部へ。 近年、マラリア流行地域への海外渡航が増加し、それに伴いマラリアが流行していない国での診断例も増加している(1)。 ドミニカ共和国の観光地は,従来からマラリア伝播のリスクが低いと考えられてきた. しかし、ここ数年、これらの観光地を訪れた旅行者に輸入マラリアが散発的に報告されています(2,3)。 このような状況にもかかわらず、世界保健機関や米国疾病対策センターは、ドミニカ共和国の主要観光地への旅行に対して抗マラリア化学予防薬を推奨していません(4,5)1。 malariaeの混合感染によるマラリアであり,特異な臨床的特徴を有していた. 過去6日間に明確でない倦怠感,寝汗,不眠,耳鳴り,病理学的産物を伴わないepisodic diarrheaの病歴が報告された. 発熱、悪寒、頭痛はなかった。 2週間前にプエルト・プラタの観光地に10日間滞在しており、他の場所には移動していない。 抗マラリア薬の投与は受けていない. 身体所見に異常はなかった。 ナトリウム,カリウム,肝酵素,クレアチニン,凝固因子などの臨床検査値,血液像,胸部X線写真も正常範囲内であった. 血液フィルムはP. vivaxとP. malariaeの栄養膜を示した. 便検体にはEntamoeba histolytica,Trichuris trichura,Endolimax nana,Blastocystis hominisが認められ,便培養は陰性だった。

治療はクロロキン(4回投与)とプリマキンで14日間開始し,腸内感染にはメトロニダゾールとパロモシンが投与された. 症状は48時間で消失し,コントロールの血液フィルムでは寄生虫血症が消失していた. 治療終了2カ月後も無症状であった。

今回,輸入されたvivax-malariaeマラリアの新規かつ珍しい症例を報告する。 本症例の特徴は2点である。 第一に、感染の獲得場所と関与した原虫の種が注目される。 ドミニカ共和国はマラリアのリスクが低い地域と考えられているが、西部のハイチとの国境付近はマラリアの流行地である。 また、入手可能な情報によると、ハリケーン・ジョージの後、自家マラリア患者が増加した(1998年の2,000件に対し、1999年は3,003件)(6)。 ドミニカ共和国からの輸入マラリアの散発例としては、同国東部のPunta Canaに渡航した旅行者の症例が報告されている。 これらの症例はすべてP. falciparumに起因するものであった。 我々の知る限り,ドミニカ共和国への渡航後にP. vivaxあるいはP. malariaeの混合感染が報告された例はない(2,3). 1999年1月から2003年9月までの間に,TropNetEurop(熱帯病および輸入感染症の欧州監視ネットワーク)は,欧州に輸入されたP. vivax感染症618例を記録している。 感染地域はインド亜大陸(17%),インドネシア(12.1%),南米(11.4%),西アフリカ(11.4%)であった. P. vivax感染者のうちカリブ海で獲得したのはわずか0.2%であり,ドミニカ共和国では皆無だった(7)。

第二に,臨床症状が非典型的であったことである。 マラリアは通常、悪寒、頭痛、倦怠感、関節痛を伴う熱性症候群として始まる。 しかし、時には症状が不特定であることもある。 実際、<10%の患者は発熱や悪寒を示さず、乏しい愁訴や他の非典型的な症状のみを報告する者もいる。 その中でも消化器症状が最も多く報告されている(8)。 本症例では、便検査で検出された腸管感染症によって本症が容易に説明でき、臨床医が診断のワークアップにこの疾患を考慮しなければ、マラリアは見落とされたであろう。

以上のことから、臨床医はドミニカ共和国に旅行した後に病気になった旅行者の診断ワークアップにマラリアを含める必要がある。 P. falciparum以外の種が病気の原因である可能性があり、これらの種はより非典型的なマラリアを引き起こす可能性が高い

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