Left-to-right ventricular interaction with noncontracting right ventricle
Left ventricular systoleは右心室圧とストローク量の生成に寄与することが知られている. 心肺バイパス後に拡張した非収縮性右心室における相互作用を調べるため、我々は右心室自由壁を切除し、異種心膜パッチで置換することにより可変容量の新右心室を作成した。 この新右心室を装着した犬8頭について、コントロール状態(n = 69)と肺動脈部分閉塞時(n = 50)の心圧と心拍出量を測定し、その相互作用を検討した。
結果を報告する。 新右室は元の右室容積V0からV1(V1=V0+54±23ml)、V2(V2=V0+124±85ml)、V3(V3=V0+223±162ml)と大きくなっていた。 左室拡張末期圧の上昇に伴い心拍出量は増加し、左室ではFrank-Starling機構が働いていることが示された。 しかし,心拍出量は新右室サイズの増大とともに減少し(p < 0.001),肺動脈閉塞時には減少した(p < 0.001). 最大新右室圧は各新右室サイズにおける最大左室圧の一次関数であり,コントロール状態でも肺動脈閉塞時でも新右室サイズの増加に伴い減少した(p < 0.001)。 新右心室と左心室のストロークワークは,新右心室サイズの増大とともに減少した(p<3987>0.002). 新右室サイズの違いによる新右室ストロークワークと左室ストロークワークの関係は、コントロール時と肺動脈閉塞時の両方で線形であった:コントロール時Y = 0.24X (r = 0.968, n = 69); 肺動脈閉塞時Y = 0.35X (r = 0.986, n = 50). いずれの条件でも、直線関係の切片はゼロから有意に異なっていなかった(コントロールではp < 0.974、肺動脈閉塞ではp < 0.614)。 傾きは肺動脈閉塞で有意に増加した(p < 0.001)。
結論 右室が収縮していない場合,左室ストロークワークの24%が中隔を介して右室ストロークワークの生成に寄与し,肺後負荷を増加させた場合には35%に増加する。 このメカニズムにより、右心室が収縮しない場合、右心室容積が小さく保たれ、後負荷が増加しない限り、十分な全体心機能を維持することができる。 バイパス術後の右室不全の患者を治療する際には、心室の間歇的な相互作用を考慮する必要がある。