甲状腺機能低下症および胃炎患者におけるレボチロキシンの吸収に対するビタミンCの効果

12月 5, 2021
admin

Background: l-T4の吸収不良は臨床上大きな問題である。 いくつかの内科的疾患による胃のpHの変化は,ホルモンを投与されている甲状腺機能低下症患者のコントロールの難しさと関連している。 これらの変化を修正する手段は臨床的に価値があると思われる。

目的 我々の目的は、甲状腺機能低下症と胃炎の患者におけるl-T4の吸収に対するビタミンCの効果を研究することであった。

デザイン。 甲状腺機能低下症患者31名(女性28名,年齢47.5±13.5(平均±SD)歳,男性3名,年齢55.7±11.2歳)に,pH 2.9 ± 0.1 (平均±SD)の溶液にビタミンC 500 mgを含むまたは含まない120 mLの水にて l-T4 を投与し,その投与量を摂取させた。 血清中の遊離T4とTSHの濃度は、コントロール2名とビタミンC1名の各2ヶ月の3期間の終了時に測定した。血清総T3は、ビタミンC期間の前と終了時に、患者中16名で測定された。 血清TSHと遊離T4、T3は固相酵素標識化学発光競合免疫測定法で測定した。 すべての患者は試験前に胃腸病変があり、l-T4服用時のコントロールが良好でなく、23人は自己免疫性甲状腺炎または特発性甲状腺機能低下症であった。 l-T4投与量の中央値は100μgで、四分位範囲は50μgであった。 プロトコルは、当施設の倫理委員会の審査と承認を受けた。 患者には研究参加への同意書への署名を求めた。

結果 血清TSHは全例で減少し(コントロール11.1μIU/mL,中央値),ビタミンC 4.2(3.7)μIU/mL,P = .0001),17例で正常化した(54.8%). 平均減少率は69.2%であった。 血清T4は31人中30人の患者でビタミンCにより上昇し(対照、1.1ng/dL;ビタミンC、1.3ng/dL;P < .0001)、血清T3も測定した16人の患者すべてで上昇した(対照、60.5ng/dL;ビタミンC、70ng/dL;P < .005)。

結論 甲状腺機能低下症と胃腸の病変を持つ患者において、ビタミンCは血清遊離T4、T3、TSH濃度の異常を改善する。 この方法はこれらの患者の管理に有用である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。