猫の脳梁の交連線維のトポグラフィー:WGA-HRP法による研究

10月 29, 2021
admin

WGA-HRP法により猫の脳梁の交連線維のトポグラフィーを系統的に検討した。 WGA-HRPを大脳皮質の各部位に注入し,WGA-HRPで染色した交連線維のCC内における位置を調べた. 交連線維はCCにおいてトポロジー的に配列していた。 運動野や運動前野に相当する十字溝より吻側の皮質領域はCCの元部に線維を投射し、十字溝より尾側の皮質からの線維は元部よりやや尾側でCCを通過していることが確認された。 外側回にWGA-HRPを注入すると、前側LGからの線維はCCの前1/3を通り、後側LGからの線維は脾臓またはその近くを通り、中間LGからの線維は前側と後側LGからの線維の間を通っていることが観察された。 同様に、シルバ上回(SSG)はCCの交連線維を吻側尾側にトポロジー的に投射していた。 前部SSGからの線維はCCの前1/3を通り、中部SSGからの線維はCCの中部1/3と脾臓の上部を通る。 中SSGの最下部への注入により、脾臓の尾端を通過する線維が確認された。 この領域(2v領域)は前庭投射皮質のひとつと考えられており、著者らの特別な関心領域であるため、本研究では前SSGからのカローサル線維に注目した。 前SSGからのカローサル線維はCC本体の前1/3を通過していることが観察された。 WGA-HRPを聴覚野に注入すると、前部および中部外耳道回(ESG)からの線維はCC本体の後部1/3または脾臓を通過し、後部ESGからの線維は脾臓を通過することが観察された。 WGA-HRPは帯状回(CiG)にも注入された。 前部CiG(領域24)からの線維はCCの前部分を通過し、後部CiG(領域23)からの線維はCCの後部分を通過していた。

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