状態方程式
物質の状態方程式は、ある平衡状態からある特定の経路に沿って別の平衡状態に移行する際に物質が行う仕事量を計算するために必要な追加情報を提供します。 状態方程式は、系の状態を特定するのに必要な様々なパラメータを結ぶ関数関係として表現される。 基本的な概念はすべての熱力学系に当てはまるが、ここでは具体的に説明するために、可動ピストンのついたシリンダー内の単純な気体を考えることにする。 状態方程式は、P、V、Tを関係づける方程式の形をとり、どれか2つを指定すれば、3つ目が決定されるようになっている。 気体の分子が互いにほとんど独立に運動する低圧高温の極限では、すべての気体は理想気体の法則と呼ばれる状態方程式に従う。 国際単位系では、エネルギーはジュール、体積は立方メートル(m3)、力はニュートン(N)、圧力はパスカル(Pa)で表され、1 Pa = 1 N/m2 である。 1ニュートンの力が1メートルの距離を移動すると、1ジュールの仕事をする。 このように、PVとRTはともに仕事(エネルギー)の次元を持つ。 P-V線図は、いくつかの異なる温度での状態方程式をグラフで示す。
行われた仕事の経路依存性を説明するために、同じ初期状態と最終状態を結ぶ3つの過程を考える。 温度はどちらの状態でも同じであるが、状態iから状態fに移行する際に、気体はViからVfに膨張し(仕事をする)、圧力はPiからPfに低下する。 式(22)の積分の定義によれば、行われた仕事は3つの過程のそれぞれについて曲線(または直線)の下の面積となる。 工程 I と III では面積は長方形なので、行われた仕事はそれぞれ WI = Pi(Vf – Vi) (23) と WIII = Pf(Vf – Vi), (24) である。 工程IIは、Vが変化するとPが連続的に変化するため、より複雑になる。 しかしTは一定なので、状態方程式を使ってP=nRT/Vを(22)式に代入して<4224>(25)、あるいは(理想気体の)等温過程ではPiVi=nRT=PfVf(26)だから、<1315>(27)<550><8321>WIIは、したがって理想気体の可逆等温膨張に伴う仕事といえる。 この3つの場合、仕事の量はそれぞれ明らかに異なる。 循環過程では、行われた正味の仕事は、完全なサイクルで囲まれた面積に等しい
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