概要 – 常染色体劣性多発性嚢胞腎
ARPKDの原因は何か
ARPKDは、腎臓と肝臓の正常発達を妨げる遺伝子異常により発症します。
特に、腎臓を構成する細い管の成長と発達に影響があり、管の中にふくらみや嚢胞(液体が入った袋)が生じます。
また、肝臓から胆汁を出すための細い管(胆管)にも同じような問題があります。
胆管は異常に発達し、その内部で嚢胞が成長することがあります。 また、肝臓は時間の経過とともに瘢痕化することがあります。
ARPKDはPKHD1という遺伝子の変化により発症し、ほとんどの場合、両親から子供に遺伝します。
両親ともにこの遺伝子に欠陥がある場合、その子供がARPKDになる確率はそれぞれ4分の1程度です。
ARPKDの遺伝の仕方は、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)と呼ばれるより一般的な腎臓病とは異なり、通常は成人するまで腎臓の機能が著しく低下することはないと言われています。
ADPKDは、片方の親が原因となっている遺伝子異常のいずれかを持っていれば、遺伝する可能性があります。