ピボット要素
ガウスの消去の場合、アルゴリズムではピボット要素が0でないことが必要です。ピボット要素が0の場合、行または列を入れ替える必要があります。 以下のシステムでは、消去を行うために2行目と3行目を入れ替える必要があります。
ピボットから得られる系は以下の通りで、消去アルゴリズムと後退代入で系の解を出力できるようになります。
さらに、ガウスの消去では一般に絶対値の大きなピボット要素を選ぶことが望ましいとされる。 これは数値的安定性を向上させる。 次の系はガウス消去と後退代入を行うと丸め誤差の影響を大きく受ける
。
この系はx1 = 10.00, x2 = 1.000 という厳密解を持っているが、4桁演算で消去アルゴリズムと後退代入を行うと、a11の値が小さいために小さな丸め誤差が伝搬していくことになる。 ピボットなしのアルゴリズムでは、x1≒9873.3、x2≒4という近似値が得られます。 この場合、a21がピボット位置
になるように2行を入れ替えることが望ましい。